生粋のエンターテイナー・MORISAKI WINの信念に迫る初インタビュー!
ゆびィンタビュー | 2020.08.21
PROFILE
MORISAKI WIN
ミャンマーで生まれ育ち、小学校4年生のときに来日、その後中学2年生のときにスカウトされ、芸能活動を開始。2008年にダンスボーカルユニット・PrizmaX(現、解散)に加入し、メインボーカルを担当。俳優としても様々な役を演じ活躍するなかで、2018年に公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督の新作『レディ・プレイヤー1』で主要キャストに抜擢され、ハリウッドデビューを果たす。その後も数多くの映画やドラマに出演し、2020年に映画『蜜蜂と遠雷』で第43回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。また、主演を務めた連続ドラマ『本気のしるし』の劇場版(今秋公開)は第73回カンヌ国際映画祭「Official Selection2020」作品に選出された。同年アーティストとしても世界進出を掲げ“MORISAKI WIN”としてメジャーデビュー。また、2018年よりミャンマー観光大使を務め、母国ミャンマーでもドラマの主演やCMに数多く出演し国民的スターとして活躍中。
- まずは、WINさんのルーツを紐解いていければと思います。幼い頃は、ミャンマーで生活をされていたんですよね。
WIN
そうです。ミャンマー生まれのミャンマー育ち。両親は先に日本へ働きに来ていたので、おばあちゃんと暮らしていました。そのおばあちゃんが、音楽を通して英語を教える英語塾を家でやっていたんです。- 素敵ですね。
WIN
だから、カーペンターズやマドンナ、マイケル・ジャクソンが常に流れていて。僕にとって洋楽は、とても身近なものでした。今でもアーティスト名や曲名はわからないけど、「聴いたことある!」と思う曲に出会うことが多いです。逆にミャンマーの曲は、あまり聴きませんでしたね。おばあちゃんが聴かなかったので。- では、ミャンマーの音楽がWINさんに与えた影響は少ないと。
WIN
作品自体よりも環境から受けた影響のほうが大きいと思います。ミャンマーって音楽がすごく身近にあるんですよ。ギターを抱えて好きな女の子の家へ行って、弾き語りをするような国民性。日本みたいに「下手だと思われたらどうしよう」とかまったく気にせず、めちゃめちゃ音程がずれていても、堂々と歌っています。- WINさんの日常にも、同じように音楽があったんですね。
WIN
そうですね。音楽を職業にしていない人でも、音楽で表現することは当たり前でした。- 小学校4年生のときに日本に来てからは、何を聴かれていたんですか。
WIN
コブクロさんとか、弾き語りしたくてギターを始めたくらい(笑)。あとはEXILEさんかな。高校生の頃、流行っていたのもありますし。SHUNさんがいた時代のEXILEさんがすごく好きで、よく聴いていました。- 洋楽ではないんですね。
WIN
洋楽はバーンズ勇気(PrizmaXの元メンバー)から教えてもらったりしていました。それこそ、死ぬほど大好きなブルーノ・マーズと出会ったのも、あいつのおかげで。19歳くらいのときかな……レンタカーを借りてドライブしていて、「いいアーティストいるよ」って聴かせてくれたのが「Billionaire」で。歌声を聴いて「ヤバい!」ってなったので、そこからめっちゃグワーッて調べました。人生で初めて、ディグりたくなったアーティストですね。- ブルーノ・マーズの「Billionaire」は、以前のインタビューで人生観を変えた1曲にあげていたような……。
WIN
あげました! 「この人みたいに歌いたい」って思ったんですよね。僕が「自分は何を目指しているんだろう」と迷っていたときに出会ったのがブルーノ・マーズで。素朴な雰囲気なのに歌ったら「バッ!」ていって、ユーモアもあってサービス精神旺盛で。本当にどストライク。「俺ってこういうふうになりたいんだ!」って気づかされました。だから、人生観を変えた1曲。ブルーノ・マーズに出会えたきっかけなので。- では、ご自身のテーマソングでマイケル・ジャクソンの「Remember the Time」をあげていたのはなぜですか。
WIN
小さい頃、おばあちゃんが家で流していた「Remember the Time」のPVがすごく印象に残っていて。曲自体もキャッチーで好きなんですけど、女王様を誘うマイケルの色気が半端なくて、惚れちゃったんですよね。- そんな感じになりたいと憧れたということですか。
WIN
“なりたい”というよりは、単純に“かっこいい”。子どもだったしエロいっていう概念はなかったと思うんですけど、「この人すごい!」って持っていかれる感覚があって。今でもすごく印象に残っています。- では、ここからEPについてお伺いできればと思います。以前、『PARADE』について「今の僕のありのままを感じられるアルバムです」とお話されていましたが、“ありのまま”とは具体的にどういうことでしょうか。
WIN
正直、どの作品を出したときにも使える言葉だと思うんです。でも、今のありのままって、常に今しかないじゃないですか。次の作品では、あのときの歌い方も、あのときの感情も、1st EPの初々しさもきっと出せない。それに、時代によって楽曲の聴かせ方も変わってくる。「Blind Mind」は、イヤホンで音楽を聴く時代に合わせて、耳元でささやく音を大切にして作った作品で、レコーディングもすごくこだわったんですよ。今の時代に、この瞬間の僕を切り取った1枚。「1st EPだからこそ見れる瞬間が詰まっています」という思いを込めて、“今の僕のありのままを感じられるアルバム”と表現しました。- レコーディングは、どのような曲順で進んでいったんですか。
WIN
最初が「パレード ? PARADE」で、「WonderLand」「d.s.t.m.」「Blind Mind」、最後に「What U Wanna Do?」を録りました。収録順とは、1・2曲目が逆になっています。- では、レコーディング順にお話を聞かせてください。まずは、「パレード - PARADE」ですね。
WIN
これは、めちゃくちゃいいですよ! 選曲用のデモをパッと聴いたときに、「これだ!」と思って。イントロの4秒くらいで掴まれちゃったんですよね。選曲会議で僕の意見として推そうと決めていたら、スタッフの皆さんも同じことを考えていたみたいで(笑)。- たしかに、出だしから持っていかれる感じがあります。
WIN
実は、コンペの締め切りを過ぎてから届いた曲なんですよ。何十曲って聴いた翌日にポンって渡されて。ちょっとズルいですよね(笑)。遅れてきたからいい曲に感じているだけかとも思ったんですけど、プリプロをやってみたら「これはリードじゃねえか!?」と。こんな時代だからこそ、新時代の幕開けにふさわしく、僕自身が楽しんでいることが全面に出る曲にしようと思い、今の仕上がりになりました。- レコーディングはいかがでしたか。
WIN
めっちゃ楽しかったです! でも、めちゃくちゃ難しくて……。SWEEPさんがボーカルディレクションをしてくださって、「俺はこんなふうに歌えたんだ!」という発見がたくさんありました。マイクに声を乗せる技術も勉強させていただきましたし、どんどん経験を積んでいかなきゃなって。ゆくゆくは、自分の色を出して、自分で構築して録れるようになりたいですね。- ソロとして、最初の1曲ですもんね。
WIN
そうなんです。だから、この「パレード ? PARADE」って曲だけは、思い入れがすごく強くて。もちろんほかの楽曲も大事なんですけど、1本目って大切だったりしません? 0から1って。- たしかに。
WIN
撮影現場でも「ファーストカットですべてが決まる」と思っているんですよ。1カット目でスタッフさんとカチッとハマって「大丈夫、いける」って思えば、なんかうまくいく。「パレード ? PARADE」をやったときも、「来た、これはいく!」と思えたので、ソロ活動もうまくいくと信じています。- 次が「WonderLand」ですね。
WIN
僕の引き出しにはない歌い方だったので、「歌えるのかな」というのが第一印象で。ジャミロクワイとかが歌っていそうなアシッドジャズじゃないですか。でも、うちのおのPが「ウィンさんだったら歌える!」と言ってくれたので、「じゃあ挑戦しましょう」って。歌詞も「僕のワンダーランドへようこそ!」っていう感じがあって最高なんです。- お気に入りの歌詞は、ありますか。
WIN
2番の<Talk to me, don’t be “I-Grammin”/Put that aside…>ですかね。コロナを経てみんなスマホやパソコンの画面と向き合うことが増えているじゃないですか。でも、そんなのは置いておいて、直接俺に話してよって。Instagramを通してじゃなく、直接話せることこそワンダーランドなんじゃないかなとも思ったんですよね。あと、もうひとつ好きなところがあって……。- おっ。どこでしょう。
WIN
<いつかのままのPrizm/ココロに抱いてTonight/あの日夢見たSky>っていうところです。今もついてきてくれているファンに対して、安心してほしかったんですよね。メジャーデビューするからといって過去を忘れたわけじゃないし、過去を消し去りたいわけじゃない。PVのダンスにも、踊っていたフリをわかる人にはわかる程度で入れました。それこそファンの皆さんへの感謝と自分がやってきたことへの誇りをこめて。- 粋ですね。
WIN
作家チームが本当に天才なんですよ! コミュニケーションをとりながら曲を仕上げているので、僕が「もっとこうしたいです!」って言うと、期待以上のものが跳ね返ってくる。チーム一丸となって発信できていると思うと、僕もうれしいです。- 出来も素晴らしいですし、この曲がEPの1発目っていうのも……。WINさんは、アジアツアーを目指しているだけあって、本当に日本に収まる気がないなと……(笑)。
WIN
音源が出来上がったときに、あえて順番を入れ替えて聴いたりもしたんですけど、「WonderLand」が1発目ってところがヤバいです(笑)。めちゃめちゃ持っていかれる。「パレード ? PARADE」が1曲目だったら、アルバムの雰囲気がまた違うものになっていたでしょうし、この曲順にしたプロデューサーがすごい!- 折り返しの3曲目が「d.s.t.m.」。
WIN
これは言葉遊びですよね。こんなふうに日本語を歌ったことがないので、面白いなと惹かれる一方で、不安も大きかったです。ひとりでこの楽曲を作るためには、歌い方を変えたり声の出すところを変えたりして、曲に立体感や人数感を与えなきゃいけないので。ひとりで「ファーッ!」とかもやりますし(笑)。ちょっと苦労したんですけど、上がってきたミックスを聴いたら思っている以上の仕上がりになっていました。- めっちゃかっこいいファンクナンバーだと思います。
WIN
作曲の宮野さんも現場に来てくれたんですけど、マジなオタクなんですよ(笑)。音に対するこだわりが強くて、「もっとこういうふうに来てほしい」っていうことも細かくお話してくださって。SWEEPさんに噛み砕いていただきながら、構築していきました。バックグラウンドのインストゥルメントがすさまじいので、声もひとつの楽器というイメージ。メッセージを伝えるというよりは、<Don’t stop the music>の勢いを活かして感覚で歌っていました。- なるほど。
WIN
レコーディングでは、押すバージョンと引くバージョンの2パターンを録りました。イヤホンで聴くことを考えると、埋もれ気味に歌っているほうが声に引きこまれたので、引くバージョンが採用になっています。- 前後の曲のインパクトが強いので、そういう意味ではサクッと肩の力を抜いて聴けるなと。
WIN
レコーディングでは、肩の力が入りまくりでしたけどね(笑)。「うううう!」ってなっちゃって。力を抜こうとしてもなかなか抜けないんですよ(笑)。- 続く「Blind Mind」は、「聴くぞ」っていう気持ちが必要な1曲ですよね。
WIN
「聴くぞ」もそうですけど、「歌うぞ」ってしないと歌えない曲でした。聴きなじみのあるフレーズを入れつつ、メッセージ性のある楽曲で、俺からかけ離れていないっていうのが主軸だったんですけど……アルバムの中でいちばん苦労したんじゃないかな。韓国の女性の方(=姜藝利氏)が作詞・作曲してくださった曲なんですけど、まじで難しかったです。「Blind Mind」という曲名なだけに盲目になったというか、本当に暗闇にいたような感覚で。頭ではわかっているのに、表現したいことに体がついてこないんですよ。「くそっ!」って思いながらも、曲に使える感情だったので、音楽として昇華できるようにしました。- これも新たなWINさんですよね。
WIN
シーアとかが歌っていそうじゃないですか? 俺じゃなくて、そっちに提供したほうがいいんじゃないかと思うくらい、「すごい曲だな」って思いましたもん。だから、どう噛み砕いて歌えばいいんだろうと悩みました。- この曲の聴きどころは、どこでしょうか。
WIN
歌詞がほぼ一緒で、サビの1ヵ所だけ変わっているところかな。ほかの歌詞を作ろうと思えば作れるわけで、同じ歌詞を歌うなら理由が必要なんです。だから、SWEEPさんと相談して1番と2番で聴こえ方を変えました。1番は、あえて誰が歌っているのかわからないような録り方にして、いろんなバージョンのLRをステレオで3パターンずつ、合計6本レコーディングしました。2番では1個に削って芯の強さを表現するために、周りから聴こえていた声が面と向かって飛んでくるというストーリーにしました。「同じ歌詞を歌う意味を作ろう!」っていうのは簡単なんですけど、やるのはマジで大変(笑)。どうなっちゃうんだろうっていう感覚でした。- 全編英語ですしね。
WIN
そのうち和訳とかもつくのかな。- ぜひWINさんに訳していただきたいです。
WIN
そうですね、やりましょうか(笑)。どうせなら詩っぽくしたいな。“暗闇の中にいるんだ”みたいに直訳するんじゃなくて、“何も見えない”っていう感じにしたいですね。- ラストは、「What U Wanna Do?」ですね。
WIN
「こんなにたくさんの要素が混在していいの?」っていう曲なんですよ。Aメロ、BメロはR&Bだけど、サビはすごくポップだし、Dメロはミュージカル調になる。すごい曲に仕上がってしまったと言っても過言ではないです。- これだけ要素が多いと、レコーディングも大変だったんじゃないですか。
WIN
最初に上がった歌詞が、少し歌いづらかったんですよね。ちゃんと韻も踏んでいるし、言いたいことも言っているんですけど、なんだかハマらなくて。それをEIGOさんに伝えたら、その場で汲み取ってガッて調整してくださったんです。そしたら一気にハマりがよくなって、スムーズに進めていけました。WIN
最初にサビだけをバーッて録って、そのあとにAメロの1番2番。ABメロはすんなりいったんですけど、Dメロはどうしようってなって。ブロードウェイ感を出すことにして、メロディーはそのままでセリフを入れてみたら、一気にミュージカル調になりました。たくさんの要素が1曲の中で成立しているのが、すごく面白いですよね。1st EPの締めにふさわしい曲になったと思います。- WINさんが吸収してきたこと全部詰めな感じもありますよね。
WIN
やっと全部洗い終わったからスポンジを絞るぜっていう……絞ったときに出た汁って汚いな(笑)。- (笑)。
WIN
まあ、それも含めて俺らしさですね!- キャリアをすべて絞り出した渾身の1曲ということで。
WIN
アウトロがフェードアウトになっているのもポイントです。おのPが「このアルバムはループで聴くものだから、最初に繋げるんだ」って思いを込めてくださって。- 永遠に聴ける1枚が出来ましたね。
WIN
永遠に聴いてください! でも、永遠に聴かれても飽きちゃうかな……。たまには違う曲も聴いてください。いいアーティストさんはいっぱいいるので(笑)。- 先ほどジャミロクワイやシーアのような名前もあがりましたが、各曲でリファレンスがあるんですか。
WIN
各曲というよりかは、各フレーズでありますね。「パレード - PARADE」の「バッ」てやるところはマイケルとか、「d.s.t.m.」の後ろのほうで「ハアーッ」てやっているのはグッチ裕三さんでいこうみたいな(笑)。- まさかのグッチ裕三さん(笑)。
WIN
やってみたら「グッチ裕三さんじゃん!」って。そういうのがどんどん出てきたんです。ディレクションとプレイヤーで共通言語を増やしながら進めていった感じがありましたね。- 全編通して、ファンをすごく信頼している作品に仕上がったと思うんですよ。
WIN
面白い表現ですね。ファンを信頼している作品って。- アイドルのようなキラキラ感とはまた違うじゃないですか。本当に音楽で勝負する作品を出せるのは、ファンを信頼しているからにほかならないと思いまして。
WIN
たしかにそれもありますね。俺自身が本当に心躍る曲を選んだから、俺が歌えば伝わるんじゃないかなっていう確信もあるし。「アルバムを作りましょう」ってなって、たくさんのデモを聴くなかで、素直に「これがいい」って言えたのが『PARADE』の5曲だったので。- 自分が心躍る曲を選んだからこそ、ファンの方にも伝わるはずだ、と。
WIN
「俺はこういう曲が好きで、こういうことを今やりたい。だから『PARADE』を作りました。受け入れてくれますか?」っていう感じですね。もしかしたら、ソロでパフォーマンスしているWINを見て「私が好きだったWINじゃない」「俺が好きだったWINじゃない」って思う人もいるかもしれない。そういう方を突き放すわけではないのですが、「無理に好きでいてくれなくてもいいよ」とは思っています。- なるほど。
WIN
もちろん、これで離れていっちゃったら、すげえ寂しいなっていう思いもあります。僕のファンは、グループのときから応援してくれている方でほぼ成り立っていますし、進んでいくことも変化することも正直すごく怖いーーでも、俺は俺なりにグループをやりきったし、次のフェーズに進みたいんです。アルバムを作るにあたって、皆さんに認めてもらえるように頑張ったし、想いもいっぱい込めました。レコーディングからジャケット写真、ロゴを決めるのにも全部携わって、自分の想いを散りばめて。グッズも「こういうことをやりたい」って提案して、血が通っているものを作れた自信があります。だから、不安はあるけど、俺のことが好きだったらこれからの俺も受け入れてくれるんじゃないかなって思っています。- たびたびお話に出てくる「俺が歌いたいものをやる」「俺が心躍る曲をやる」って、WINさんを語るうえでキーワードだと思うんですよ。それこそ「ファンのために歌を歌いたい」っていうミュージシャンも少なくないじゃないですか。
WIN
本心が躍らない音楽って、歌っていて純粋にしんどいんですよ。自分の作品って、一生付き合っていくものじゃないですか。極端な話、お芝居なら決められた期間でめちゃめちゃやりこめば、終わったあとは忘れていい。もちろん、役をやることによって成長したり、知らなかった自分が見えたりして、新たな引き出しは増えていきます。それこそ『FAKE MOTION -卓球の王将-』のマザーも、どう作ったらいいんだろうってめちゃめちゃ悩みましたし、結果的にああいうキャラクターになれて、出会えてよかったと思っています。でも、あの役のままで生きていきたいかと聞かれたら話は別で、俺は嫌です。役者だから芝居で望まれた役を演じるのであって、音楽をやっているMORISAKI WINとは別ものですから。自分を偽ってまでやる必要ってなんだろうって思うんですよね。- ミュージシャンのWINさんは役者とは別ものだからこそ、自分の心に正直な音楽を作っていくと。
WIN
ときにはいろんな事情があって、望まれたものをやらなきゃいけないこともあるかもしれません。そうだとしても、その状況のなかで自分の気持ちがちょっとでも乗るものをやりたい。結局、僕自身が楽しめていないと、僕を見てくれているお客さんはもっとつらいと思うんですよね。ファンのほうが僕よりも僕のことを知っている部分もあるので。「今日はしんどそうだな」とか「楽しそうにやっているふうに見せているだけだな」とか、見抜かれちゃうんですよ。だから、まずは俺が楽しめることをやらないといけないかなって。- WINさんが「エンターテイナーになる」ってお話されている理由が、すごくわかった気がします。エンターテイナー・森崎ウィンという大きな枠があって、その中にミュージシャンの顔もタレントの顔も俳優の顔もあるっていうことですよね。
WIN
すごい! それをそのまま書いてください(笑)。めちゃくちゃいい表現!- 8月20日には、30歳を迎えられますよね。以前お話されていた「30歳までにやりたいこと」の進捗は順調ですか。
WIN
なんて言ってましたっけ(笑)。- 内容は書いてなかったんですよ……。
WIN
なんだっけ(笑)。30歳になった年で考えましょう!- (笑)。とにもかくにも、作家・MORISAKI WINに触れられるのが30歳ということで。
WIN
そうですね。夢というか目標というか、もっともっと勉強して、もっともっと曲を書きたいなって思います。次の作品に入るかはわからないですけど、絶対に自分の書いた曲を出したいという気持ちはあるので。それは、チームの人もわかってくれているので。- 次じゃないにしても、「絶対に出すよ」ってことですね!
WIN
共作だろうとなんだろうと、自分で生み出したい思いはあるので、絶対に出します!- 最後にひとつ……。WINさんのTwitterの投稿って、これから増えたりしますか。
WIN
それは言い訳させてください(笑)。本人が呟かないとファンとの接点がないってわかっているんです、気持ちは。でも、役に入り込んでいたりビルドアップに打ち込んでいたりすると、だんだん「Twitterやっている場合じゃないな……」ってなっちゃって。現場マネージャーにも「WINさん、そろそろ呟いてもらっていいですか」って言われるんですけど、集中しているときはスマホも触れない状態になるので。ご理解のほど、お願いします!(笑)。そういうこともちゃんとできるようになったら、もっとプロとして成長するのかなとも思うんですけどね。- つぶやきがないときは、何かに集中している期間だということですね。
WIN
ライブのリハをめちゃくちゃやっているときとか。それこそレコーディングのときも、ブースに入ったら周りのことが見えなくなっちゃうので。ツイートが更新されないときは、「WIN頑張っているんだな」って思っていただけるとうれしいです(笑)。
【取材・文:坂井彩花】
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リリース情報
PARADE
2020年08月19日
日本コロムビア
02.パレード‐ PARADE
03.d.s.t.m.
04.Blind Mind
05.What U Wanna Do?
お知らせ
https://nippon-columbia.lnk.to/riueQX5u
■ライブ情報
MORISAKI WIN SCREEN LIVE ~Parade to the WonderLand~
08/29(土)17:00~