夏を描いた10のストーリー――さとうもかのクリエイティビティの根源に迫る!
ゆびィンタビュー | 2020.08.12
PROFILE
さとうもか
1994年生まれ、岡山出身・在住。
初めてのピアノ発表会で弾いた「ガラスの靴」という曲の最初のシ・ド・ミの和音で音楽が好きになる。3歳からピアノを始め、ギター、サックス、合唱、声楽など様々な音楽に触れる。高校音楽科卒業後、音楽短期大学へ入学し、ガットギターやピアノの弾き語りを本格的に始める。繊細だけど大胆、ユーモラスだけど甘くない、アート心をくすぐる良質なポップネスを持つその才能は、登場するや新世代のYUMINGと称され、2018年、1stフルアルバム『Lukewarm』で一気に注目を集めると、KID FRESINOや斎藤ネコ、渋谷直角など様々なアーティストからも支持を得る。2019年5月20日には2ndフルアルバム『Merry go round』リリース、このたび3rdフルアルバム『GLINTZ』をリリースした。
- 3歳のときにピアノを始めたのが音楽に触れた最初の機会だったとか。
さとう
はい。隣の家の子がやってるのがうらやましくて、何もわからず始めました。先生は何度か替わりましたけど、高3ぐらいまで習ってたんです。- ピアノの発表会で「ガラスの靴」という曲のコードを弾いて音楽に目覚めたと、ホームページのプロフィールに書いてありますよね。
さとう
すごい簡単な曲なんですけど。5歳とかそのぐらいだと思います。あと幼稚園のお遊戯みたいなダンスも好きで、曲をかけて踊るの楽しいなって思ってました。- 初めて好きになった曲は覚えていますか?
さとう
小学校のときはYUIさんとかaikoさんとかYUKIさんにすごくハマってました。- 「歌手になりたい」という夢が生まれたのはそのころ?
さとう
そうですね。でもそれを人に言うのは恥ずいなって思ってて、お笑いも好きだったので、お笑い芸人になって『ものまね紅白歌合戦』から歌手デビューを目指そうと思ってました(笑)。- お笑い芸人にもなりたかったんですね。
さとう
友近さんとかが好きでした。小4くらいのときに、母の友達の娘さんで幼なじみだった子と“ワリカン”っていう名前のコンビを組んだんですよ。弟たちに披露したりしてましたけど、ネタの内容は覚えてないです(笑)。小6で解散しました。- 自分で曲を作り始めたのは?
さとう
高校時代です。そのときは「自分で作った曲もあったほうがいいよな」くらいの気持ちで、自分の中ではパッとしない曲をよく作ってたんですけど、大学に入ってから本格的に作るようになりました。- パッとしなかったとは?
さとう
そのころは歌詞にまったく興味がなくって、何を書けばいいのかわからなくて。書きたいことも思ってることも特にないし。でも音楽を聴くのはすごく好きで、コードとかは全然わからないんですけど、耳で音を拾って、自分の好きな音の重なり方を探すのにハマってました。- ハーモニーに興味があったんですね。
さとう
中学生になった頃から、ジャズにすごくハマったんです。CMで気になった曲を親に聞いたら、ジャンルがジャズとかシャンソンだったことが多くて、ジャズの100曲入ったCDを買ってもらって、そこからいろいろ聴いてました。あとチャットモンチーと東京事変にもハマってめっちゃ聴いてて。高校に入ってからは、アヴリル・ラヴィーンとかLOVE PSYCHEDELICOとかが加わって、さらにいろいろ聴くようになりました。- ご両親は音楽好きでいらっしゃるんですか?
さとう
母はブラックミュージック、父はハードロックが好きなので、小さいころはそういうのを聴かされてました。小学校に入ったころに母が平井堅さんのファンクラブに入って、ときどき一緒にコンサートに行ったりしましたね。あと高校が音楽科だったんですけど、ミュージカル専攻の人たちと仲良くなって、古いミュージカルの曲や映画のサントラなんかもよく聴いてました。- 音楽科に進学したのは歌手になりたかったから?
さとう
いや、そういうわけではないです。高校にはサックスで入学したんですよ、実は。とりあえずやりたいことが音楽しかなかったからそこにしたんですけど、ピアノ科はやってる人が多くて競争率が高そうだからサックス科を選びました。でも結局あんまり興味が持てなくて、レッスンなんかも手につかないまま卒業した感じです(笑)。- 曲のアイデアをスマホに吹き込んでいく習慣があるそうですが、そのきっかけが小学6年生のときにボイスレコーダーを買ってもらったことだとか。
さとう
その直前に携帯電話を買ってもらったんですよ。で、ボイスメモに歌の練習の記録みたいなのをほぼ毎日録音してたんですけど、メモリーが足りないからボイスレコーダーを買ってもらいました。それこそYUIさんの曲とかを歌ってましたね。- 高校で声楽を習ったりは?
さとう
授業は一応あったんですけど、声の出し方とかが全然違ったんですよ。一瞬だけバイト代を貯めてボーカルレッスンみたいなのに通った時期もあったんですけど、グループレッスンで、同じグループにいた人たちはカラオケが上手くなりたい感じの人たちで、わたしはその教室だと何をやっても褒められたので「意味ないな……」って思ってすぐやめました(笑)。結局、何も教えてもらえなかったです。- そういった経験を経て、音楽の短大に進学しましたよね。
さとう
短大ではレコーディングのやり方やDTMを学んだんですけど、当時はあんまりよくわからなかったというのが正直なところです(笑)。- 学校での勉強とは別に、人前で演奏したり曲を発表するみたいなことは?
さとう
高校のときに軽音部を作って、文化祭とか高校生のイベントでライブハウスに出たりしてました。あと高3のときに“さとうみず”っていうアコギと鉄琴の2人組のグループを始めて、岡山のバンドの大会に出たら優勝したんですよ。その特典でCDを作らせてもらえることになって、その頃から曲を作ったり、いろんなところにライブで出られるようになりました。- どう評価されたか覚えていますか?
さとう
「コード感がちょっと普通じゃなくておしゃれだね」みたいに大人の人に言われました。セブンスとかの響きに惹かれて、いろいろ探して見つけたコードでやってたので、うれしかったです。- 短大を出てすぐの2015年に、タワーレコードのレーベルから初めてのCD『THE WONDERFUL VOYAGE』を出したんですよね。
さとう
短大に非常勤で月に1回だけ教えにきていた寺田康彦さん(アルファレコードの初期に関わったエンジニア。Scudelia Electroの元メンバー、シンクシンクインテグラル代表)が話をしてくれて、一緒に作りました。- 僕がもかさんのお名前を知ったのは、2018年にPヴァインから出た『Lukewarm』がきっかけでした。『THE WONDERFUL VOYAGE』から3年空いていますが、その間は何をしていたんですか?
さとう
自分が当時やりたかったこととレーベルの意向が合わなかったのか、いくら曲を送っても「いまいちピンとこないな」みたいな感じの返答ばっかりで段々面白く無くなってきて(笑)。ちょうど実家を出て新しい生活を始めたところでもあり、そっちが楽しくて音楽への熱がちょっとずつ冷めていったんですよ。- 危機ですね。
さとう
そんなときに、今のマネージャーがやってる岡山市の城下公会堂っていうお店が声をかけてくれて、2017年の1月から1年間「Pajama’s Party」っていう企画ライブをほぼ毎月やるっていうチャレンジを始めて、また音楽が楽しくなってきたんです。ちょうどそのころに「次のアルバムを作ろう」って話も出て。- 自分の曲や歌に手応えを感じ始めたのはいつぐらいから?
さとう
『THE WONDERFUL VOYAGE』に入ってる「Trouble」っていう曲ができたとき、突然いろいろ曲が書けるようになったんです。つかめた感じっていうか。それから曲作りに興味が出てきて。- 何がつかめたんだと思いますか?
さとう
メロディをヘビ使いみたいに出していくっていう感覚を手に入れたんですよね。ヒョヒョヒョヒョ……って一本線でつながってるような感じでメロディを思いつくみたいな。歌詞も、高校のときは言いたいことが浮かんでこなかったんですけど、大学でとても好きな人ができて、他人に興味を持つっていうことを学んで、それからいろんな歌詞も書けるようになり、それまで聴いてた曲たちの意味もわかるようになりました。それとヘビ使いが合わさった最初の曲が「Trouble」なんです。- とってもよくわかりました。ヘビは自然に出てくる感じですか? それともつかんで引っ張り出すような?
さとう
口からピュ~~~~~って出ていくようなイメージです。- ふとしたときにヘビが出てきちゃうこともありそうですね。
さとう
「やべえ、今きてる!」っていう感じです(笑)。- それをストックしておくわけですね。歌詞のアイデアもそんな感じ?
さとう
何年も前から、ふと思ったことを携帯のメモに書き残してます。フックになるような言葉がたまに出るんですけど、そこからバーッと一気に書けることもあれば、過去のメモを見返して「あ、これいいかも」っていうのがあったら、気に入ってるメロディと合わせてみたりとか。そうやって作っていくことが多いですね。- 「Lukewarm」のMVをYouTubeで見たら、コメントにTikTokのことばっかり書いてあったんですが、何があったんですか?
さとう
ごく最近、それこそ1ヵ月前ぐらいからTikTokで流行り出したみたいです。びっくりしました。誰かがわたしの曲を使ってくれていい感じの映像をTikTokに上げて、それが流行ったらしいんですけど、TikTokに公式の曲が入ってなかったから、その投稿者の名前になってしまってて、「やべえ!」って思って慌ててわたしも登録しました(笑)。全然知らなかったんですけど、TikTokで流行りすぎると「TikTokの曲」みたいに言われるようになるらしいんですよ。それになったらどうしようと思いつつ、広まるのはすっごくうれしいですね。- 今年の1月、初めてのシングル「melt bitter」を出しましたよね。以前の曲とちょっと雰囲気が違うなと思ったら、アレンジをさとうもかバンドでやっているそうで。
さとう
そうなんですよ。何曲かバンドっぽいアレンジをしてもらったことはあるんですけど、普段一緒にライブをやってるメンバーたちと作ったのは初めてでした。これまではアルバム全体のプロデューサーがいて、それぞれの曲にアレンジャーがいたり自分がアレンジしたり、みたいな感じでやってたんですけど、今回の『GLINTS』は初めて全体のプロデューサーと言っていいのか分からないけど、まとめるのが自分っていう形でやったから、自分カラーが強くなったのかなって。- バンドに重心を移した理由は?
さとう
岡山で活動してるのが大きいですね。今までは東京のレーベルと一緒にやってたんですけど、ちょっとやりづらかったんです。そしたら岩田さん(マネージャー)たちが「一緒にやろう」って言ってくれて、バンドメンバーも岡山にいるし、もう4年くらい一緒にやってきた人たちだし、みんなとできたらいいなっていう感じで始めました。- ソロシンガーとバックというよりは仲間に近い存在ですね。全員ひっくるめてバンドみたいな。
さとう
ほんとにそんな感じでした。一緒にやる人が近くにいるのはやっぱりやりやすいし、ちょっとしたことでも相談できたりするし、何よりわたしの性格や音楽をよく理解してくれてることもあって、安心して活動できてます。- キーボードの小川佳那子さんは高校からのお友達なんですってね。
さとう
そうなんですよ。クラスが3年間一緒で、一緒に軽音部を作ってバンドをやったりもしてました。- 彼女がアレンジした「あぶく」、とてもすてきです。というところからようやく『GLINTS』の話になるんですが、サウンド面も歌詞のテーマも歌い方も、すごくバラエティに富んでいますね。これまでで一番なんじゃないですか?
さとう
本当ですか? それは目指してたことだからうれしいです。- メロディも、いろんな長さや太さや柄のヘビを出しているなと。
さとう
ありがとうございます(笑)。- 言葉の乗せ方がちょっと独特ですよね。「melt bitter」のときもラップっぽさを感じましたが、席替えがテーマの「My friend」のちょっとポエトリーラップ感のあるAメロを聴いて、さらに一歩進んでいる感じがしました。
さとう
ヒップホップは実は多くは聴いたことがないんですけど、最近ヒップホップを好きな人が聴いてくれるようになってから、ファンの人たちや周りのミュージシャンの影響で聴くようになりました。あと、この1年ぐらいで、トラックメーカーの人たちと付き合いが増えたり、maco maretsくん、JABBA DA FOOTBALL CLUBのノルオブさん、TOSHIKI HAYASHI(%C)さんと一緒にHOTEL DONUTSっていう名義でレコーディングする機会があって、そのときに「ラップってどうやるんですか?」みたいに聞いて(笑)。最初の曲(「コンビニエンスボーイ」)のとき3人を見ていいなーと思ってたら、次の曲(「インソムニアガール」)で「もかちゃんもチャレンジしてみようや」みたいに言ってくれて、やってみよっかなと思って。引き出しがちょっと増えました。- なるほど。歌詞も、ラブソングでも単にハッピー/悲しいでは終わらない複雑さを踏まえているのがリアルだなと思いました。
さとう
だいたいの歌詞は、自分のある感情から出発して、その感情を持っていそうな人物になりきって書くっていうことをやってるんですけど、楽しいとか悲しいとかだけじゃないじゃないですか、リアルな恋って。自分がこれまで聴いても共感できなかった曲って、その部分がなかったんだろうなと思うんです。だからそういうのを書こうとしても書けないし、めっちゃ集中して(登場人物に)心を寄り添わせて書くのが楽しいです。言い回しひとつでイメージが全然変わるから、考えて考えて考えまくって形にするみたいな。- ぜったくんの「sleep sleep feat. さとうもか」なんかを聴くと、演技的な歌い方も上手ですよね。
さとう
たしかに、最近は曲の主人公のキャラを自分で解釈してその人として歌ってますね。ぜったくんの曲は、彼の声を引き立たせるように、彼の声の裏に少し隠れて支える声みたいなイメージで歌いました。- 客演のオファーはたくさんあると思うんですが、どういう基準で選んでいますか?
さとう
私の声が合いそうな作品ならタイミングが合えば何でもやってみたいです。自分好みの曲だとやっぱり嬉しくなります(笑)。- 「愛ゆえに」の着眼点が面白かったです。「タデ食う虫も好きずき」じゃないけど、傍目にはどう見てもお似合いじゃないカップルでも、本人たちはそれがいいんだから……という問題ってすごく一般的なのに、そこにフォーカスした歌って案外あまり耳にしたことがない気がして。
さとう
「悪い人だから別れたほうがいい」とか「いい人だから付き合ったほうがいい」とか言うのって、変だなって前から思ってるんです。それは人目を気にした行動なんじゃないかなって。「今、自分はこういうことをされてるから不幸なんだ」って外の価値観を持ってきてつらくなるのもおかしいし、その人と自分の関係なんだから、もっとシンプルに本当に好きなんだったらいいんじゃないか、ほとんどの恋愛が実はそういう感じなんじゃないか、って思うんです。- うんうん。「Poolside」も好きです。《大きな海》に泳ぎ出す勇敢な人じゃなくて、彼を見送る煮え切らない《私》の立場から歌っているのが逆にグッときます。
さとう
わたしはあんまり主人公っぽい性格ではないんですけど、世の中にある曲って主人公っぽい人が主人公の曲が多いなと思って(笑)。だから自分みたいな性格の人に寄り添える曲を作りたいってちょっと思ってることもあり……まぁ、自分が作るから勝手にそうなるだけかもしれませんけど。- 一方で「Glints」の主人公は比較的素直に夏をエンジョイしていますね。
さとう
たしかにちょっとイケイケみがありますね(笑)。「melt bitter」が個人的過ぎたなって自分の中で反省したので、その反動もあって、もっと広い目で見た何かを作ってみたいと思ってチャレンジした曲です。ほかにはそれこそ「My friend」も、今までやったことがない感じにチャレンジしてますね。- 「アイスのマンボ」もそんな感じ?
さとう
サーティワンのアイスがすごく好きなので、いつかサーティワンのCM曲になってほしいっていう願いを込めて作りました(笑)。過去に「Girl of 31!」っていう曲(『THE WONDERFUL VOYAGE』に収録)も作ったんですけど、その第2弾ですね。- この曲や、高校球児が登場する「Strawberry Milk Ships」は、シチュエーションを設定して、その中でキャラクターに遊ばせてみたような感じですね。
さとう
そうですね。これは歌詞に感情を込めるとかそういうものではなくて、どっちかというと絵本の物語を作るみたいなイメージです。- 「オレンジ」や「パーマネント・マジック」は、歌詞の意味はともかく曲調や言葉の使い方がアニソンっぽくて、意図的にそういうものを作った感じがします。
さとう
うんうん。「オレンジ」には実話っぽいところもあって、ケンカってシリアスになるけど、いつか解決するようなレベルのことだったら、そんなにシリアスにならないで、もっとポップな感じでやればよくね?って思って、ちょっぴり不穏な内容をとにかくポップにしてやろうと思って作りました。- 「オレンジ」は《もっともっともっともっと》《ずっとずっとずっとずっと》といったキャッチーな音でポップさを出しているのと、サビ終わりをお花で揃えてきれいにオチをつけているのがうまいなと思いました。
さとう
(笑)。うれしいです、本当に。- 自分ではきっと全曲お気に入りだと思いますが、あえて推し曲を選ぶとすればどれになりますか?
さとう
わたしは「愛ゆえに」と「My friend」と「オレンジ」が特に気に入ってます。- とすると僕の反応はもかさん的には「してやったり」ですね(笑)。
さとう
めっちゃうれしかったです。「My friend」はさっき言ったとおり初めてのことを試したのと、歌うのが結構難しいんですよ。最初は♪タータタータタータってリズムで、途中から♪ターンタタンターンみたいに変わるんですけど、それが歌えたから。「オレンジ」は歌詞が自分的にうまく書けた気がしてます。自分の気持ち的な部分と、コミカルさと、文章的ないい感じっぽさの塩梅が良かったなって。「愛ゆえに」は、リアルだけど自分だけに当てはまることではなさそうな歌詞を書けたことと、あと人生で初めてギターソロを弾いたのもあります。- 技巧的なソングライティング、楽しそうだったりコミカルだったりする言葉遣い、多くの人に共感してもらえそうなストーリーと、自分の心の奥を深掘りして出してきた気持ちがすべて入ったうえで、ちょうどいいバランスのものを作りたい、というお気持ちがあるわけですね。
さとう
そうです! まさにそうです。- そのバランスが曲によってあっちに寄ったりこっちに寄ったりして、ときには飛び道具的な曲もあったりしながら、全曲を通して聴くとさとうもかというシンガーソングライターのイメージが明確に残るような──。
さとう
うん、うん。- ──アルバムに、なっていると思います!
さとう
ありがとうございます! うれしいです、本当に。よかった、作って。- (笑)。
さとう
でもみんなのおかげですけどね、作れたのは。アレンジャーさんとバンドメンバーと。- そうですね。さっきはバンドの話しかしませんでしたが、何人かアレンジャーを迎えていますよね。この方たちももかさん自ら選んだんですか?
さとう
TENDREさん(「Glints」)はわたしがファンだったのでお願いしたんですけど、松浦正樹さん(「パーマネント・マジック」)はバンドメンバーともマネージャーとも前から仲が良くて、ライブでお会いして「一緒にやりたいね」って話になりました。SPENSRくん(「Poolside」)は岡山の方で、わたしの知り合いの知り合いです。浦上想起さん(「アイスのマンボ」)は前にライブで会ったときにドハマりしてお願いしました。かねこきわのちゃん(「オレンジ」)は大学からの親友で、もう自然に、みたいな感じでした。konoreさん(「ラムネにシガレット」)は2ndアルバム『Merry go round』を作ったときにご紹介いただきました。- ちゃんとつながりのある人たちと一緒にやれたということですね。セルフプロデュースの充実感もありそうです。
さとう
いろんな人たちと関わることでめっちゃ学べますし、過去を振り返ると、自分のやりたくないことを言われると「はい、やりまーす」みたいな感じでやってたけど、実はめっちゃテンションが下がってたんだな、って気づきました(笑)。今回は最後までずっとテンションが高いままでやり遂げられたのも良かったと思います。- 素晴らしい(拍手)。『GLINTS』はこれまででいちばんやりたいことができたアルバムと考えていいでしょうか?
さとう
はい。本当にそうです。- さとうもかの新しい活動のスタート地点、みたいな。
さとう
そう信じたいです。- 作れてよかった、本当に。これからも楽しみです!
【取材・文:高岡洋詞】
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リリース情報
GLINTS
2020年08月05日
ANTHOLOGY
02.オレンジ
03.Poolside
04.愛ゆえに
05.パーマネント・マジック
06.Strawberry Milk Ships
07.あぶく
08.アイスのマンボ
09.My friend
10.ラムネにシガレット
お知らせ
『GLINTZ』
https://friendship.lnk.to/GLINTS_AL
■コメント動画
■ライブ情報
さとうもか『GLINTS』 × かねこきわの『チョコレートムンク』
リリース記念アウトストアライブ
08/18(火)東京 下北線路街 空き地
w/ かねこきわの
※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。