ユーモアと気持ち良さ――女性SSW・ゆいにしおのクリエイティビティに迫る!

ゆびィンタビュー | 2020.09.24

 日本コロムビア主催「半熟オーディション2018」でグランプリに輝き、昨年5月にミニアルバム『角部屋シティ』でデビューしたシンガーソングライター・ゆいにしおは、9月16日、2ndミニアルバム『She is Feelin’ Good』をリリースした。前作は“上京してきたひとりの女性”がテーマだったが、今作ではその女性が東京で生活するなかで変化してきた環境や心情を描いている。はっぴいえんど、山下達郎、ピチカート・ファイヴなどに影響を受けたという彼女の音楽性はどんなふうに培われたのか。新作に描いたある女性の物語、そしてあれこれと仕込んだネタの数々──Fanplus Music初登場の“ゆいにし”にたっぷりと話してもらった。


PROFILE

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ゆいにしお


 透明感の中にも深みのある声と“渋谷系”の心地よいサウンド、独特な言葉遊びが持ち味のシンガーソングライター。
 「SONG’S NAGOYA 2016」最終審査出場、「ソニーキミウタオーディション」ファイナル出場などアーティストとしての評価は高く、2017年10月~2018年3月に日本コロムビア主催で開催された「半熟オーディション supported by Eggs」で最終審査を通過。2次審査のスタジオパフォーマンスでは、異例の審査員満場一致で通過、オーディション中から高い評価を獲得した。
 2019年5月に初の全国流通盤ミニアルバム『角部屋シティ』をリリース。このたび2ndミニアルバム『She is Feelin’ Good』をリリースした。

  • “ゆいにしおさん”だと若干長くて呼びにくいんですが(笑)、なんとお呼びすればいいでしょう。
  • ゆいにし

    “ゆいにし”でお願いします。由来は本名から“ゆい・にしお”なんですけど、“ゆいにし”って呼ばれることが多くて、自分でもそう思い込むようになったので。
  • 承知しました。ゆいにしさんは1997年、愛知県愛西市生まれですよね。
  • ゆいにし

    はい。県西部の三重県に接した人口7万人弱の小さい市です。名古屋まで電車で20分ぐらいなので、ほぼベッドタウンですね。
  • 幼少期にピアノを習い始めたのが音楽との出会いだとか。
  • ゆいにし

    4歳ぐらいからですね。クラシックピアノを習ってました。
  • 何歳まで?
  • ゆいにし

    高校3年生なので18歳までです。やめてからどんどん記憶を失ってしまって、もう当時のようには弾けないと思います。今はデモ作りでシンセサイザーを打ち込むときに鍵盤を弾けるぐらいですね。
  • ギターはいつから?
  • ゆいにし

    高校で軽音楽部に入りまして、兄がギターをやってたので自分もやってみようかなと思って、独学で始めました。
  • 部活ではどういう曲を?
  • ゆいにし

    オリジナルも作り始めてはいたんですけど、バンドでは『けいおん!』っていうアニメの曲をずっとコピーしてました。世代的にはちょっとあとなんですけど、好きな友達が多かったので。
  • 今の音楽性とつながる音楽との出会いはいつですか?
  • ゆいにし

    いちばん好きなのがはっぴいえんどなんです。父がよく聴いてて、家族旅行の車の中で、とか。そういう意味では結構小さい頃から聴いてたので、遡ればそのあたりですね。
  • お父さまが音楽好きでいらしたんですね。
  • ゆいにし

    今で言うサブカル男子みたいな感じじゃないかと思います(笑)。
  • はっぴいえんどのどういうところが好きでしたか?
  • ゆいにし

    初めて聴いたときは耳慣れない音楽だったんですけど、当時って同時に録音できる数が限られてたじゃないですか。8チャンネルとか。そこまで絞り込んだ音楽なんだな、ってだんだんと気づき始めて、すごいなぁって。
  • その頃から比較的シンプルな音楽が好きだったんですね。
  • ゆいにし

    あと空気公団が好きだったんですけど、あのバンドも結構シンプルな音構成なので、シンプル・イズ・ベストみたいな価値観はあったと思います。
  • はっぴいえんど、空気公団のほかには?
  • ゆいにし

    ほかには……これも父の影響ですけど、アントニオ・カルロス・ジョビンとか。
  • おお、ボサノヴァですか。
  • ゆいにし

    ボサノヴァも好きでしたし、あとアーティストは特に選ばずコンボジャズ、ピアノトリオみたいなシンプルな編成の演奏が好きでした。
  • 自分で曲を作るようになったのは?
  • ゆいにし

    小さい頃にふざけて伴奏なしで歌って曲を作るみたいなことはしてましたけど、今もやってるような曲だと高校2年生ぐらいからですね。
  • 歌詞を先に書いてから曲を作るそうですが、最初からそうでしたか?
  • ゆいにし

    はい。コードをあんまり知らなかったので、後付けでとりあえず当てはめていこうっていう感じで作ってました。
  • リスナーとしても歌詞重視?
  • ゆいにし

    結構歌詞で聴いてましたね。理論的なことに疎くて、「ちょっといい感じのコード進行だな」ぐらいのことしかわからないので、歌詞を読み込んでいろいろ想像してました。
  • 大学進学後に“ゆいにしお”として活動を始めましたよね。当時はどんな曲を?
  • ゆいにし

    自分の曲ですけど、まだ数が少なかったので、カバー曲とかも混ぜながらライブをやってました。
  • 初めてのライブのことは覚えていますか?
  • ゆいにし

    覚えてます。2016年の9月15日。
  • すごい! 日付まで。
  • ゆいにし

    新作の発売日が9月16日なので、ちょっと感慨深いものがあります。中高時代の恩師と、あと兄は来なかったんですけど兄の友達が来てくれて、「初めてとは思えないほど堂々としてたよ」みたいにほめられたのはうれしかったですね。
  • 緊張はするほうですか?
  • ゆいにし

    すごくします。でもピアノの発表会とかを経験してたので、舞台度胸みたいなものはある程度あったんじゃないかなと。人前で演奏することに抵抗はなかったかもしれないです。でも歌うのはやっぱりそのときが初めてで……親戚に歌がうまい人が多くて、わたしはヘタなほうだったので、歌うのが恥ずかしかったんですよ(笑)。いとこもシンガーソングライターをやってるので、いとこの手前、めちゃくちゃ酷評されたらどうしよう、とか思ってました。
  • ライブを始めてすぐにいろいろなオーディションに応募していますよね。「SONG’S NAGOYA 2016」最終審査出場とか。
  • ゆいにし

    はい。そのオーディションの日付が9月14日で初ライブの前日だったので、実質オーディションが初ライブみたいなものだったかもしれません。世間知らずだったんでしょうね(笑)。
  • でも最初から好評価を得ていたじゃないですか。デビューの直接的なきっかけは日本コロムビア主催の「半熟オーディション2018」グランプリ受賞ですけど、その前年から「未確認フェスティバル」名古屋地区出場、「ソニーキミウタオーディション」ファイナル出場と、いいところまで進んでいる。
  • ゆいにし

    ファイナルに残ったことは自信になったんですけど、なかなかその先まで行けない葛藤はありましたね。当時は今より演奏技術も低かったですし、ライブの盛り上げ方みたいなのも──それは今もあんまりわかってないんですけど(笑)、そういうところが原因なのかなとか思いつつ、ジタバタしてました。
  • 「タッチミー」のシングル(2017年11月)を皮切りに、楽曲をリリースしたりMVをYouTubeにアップしたりして活動しながら、知名度が上がっている感じはありましたか?

  • ゆいにし

    あんまり実感はなかったですね。シンガーソングライターっていっぱいいるなぁ、みたいなことがオーディションに行くとわかってしまうので、「この中で勝ち上がるって、相当無茶なんじゃないかな」って思ってました。
  • 僕がゆいにしさんを知ったきっかけは、SNSで回ってきた「DAITAI」のMV(2019年5月)を見たことでした。同曲や「帰路」を収録した最初のミニアルバム『角部屋シティ』(同年4月)のリリース以降ですかね、手応えを感じられるようになったのは。

  • ゆいにし

    そうですね。初めての全国流通盤で、タワーレコードやヴィレッジヴァンガードに置いてくれたりしたことで、少しずつですけど“ゆいにしお”の名前が広まってきたのかなっていう感触がありました。
  • お客さんやファンの方に「好き」とか「いいね」と言われるのはどんなところですか?
  • ゆいにし

    やっぱり「歌声に惹かれてライブを観に来た」っていう方が多いです。
  • 小説を書くのもお好きだそうですが、大学は何学部ですか?
  • ゆいにし

    ざっくり言うと文学部です。海外文学、日本文学。歌詞論の講義とかもありました。松本隆さんの歌詞を解説するみたいな。
  • それは! 成績すごく良かったでしょう。
  • ゆいにし

    えー……あ、良かったです(笑)。「硝子の少年」の歌詞の解説とかやってました。あんまりちゃんと覚えてないんですけど。
  • 「硝子の少年」といえば松本隆さんと、作曲は山下達郎さんですね。
  • ゆいにし

    達郎さんも大好きです。やっぱり父の影響ですね。
  • お父さまは日本のポップスファンのエリートですね(笑)。はっぴいえんど、シュガーベイブ、ナイアガラ、YMOみたいな。渋谷系もお好きだそうですが、それもお父さまの影響?
  • ゆいにし

    それもあると思うんですけど、だんだん自分で探すようになりました。最初はYouTubeのおすすめに頼ってたんですけど、大学で入った音楽サークルが大きかったですね。母校は女子大なんですけど、インカレのサークルだったので、他大学の趣味の近い人たちと知り合って、いろいろ教えてもらうようになりました。
  • モデルというか心の師匠みたいな、憧れのミュージシャンはいますか?
  • ゆいにし

    竹内アンナさんっていう1コ下のシンガーソングライターです。「キミウタオーディション」のファイナルで出会ったんですけど、控え室での面構えというか佇まいみたいなところからもう圧倒的でした。ギターのセッティングからスラップ(奏法)で「何これ? 聞いてないよ!」って(笑)。結局、彼女がグランプリで、以来ちょくちょく交流はあったんですけど、最近ははるか遠くに行ってしまいました。
  • 竹内さんにも影響を受けましたか?
  • ゆいにし

    直接は受けてないですけど、彼女も渋谷系の影響があるのかなと思ったり、R&Bとかファンクのアーティストをフェイバリットに挙げてて、結構ルーツが似てるところがあったので。
  • 『She is Feelin’ Good』にもファンクやシティポップのテイストを感じるので、それは納得がいきます。サウンド面では水口浩次さんの貢献もあると思うんですが。
  • ゆいにし

    「スカイツリー」は自分ではもうちょっとヤマタツサウンドっぽいのを想定してたんですけど、デモで表現できなさそうだったんです。マネージャーに「弾き語りのまま水口さんに投げちゃえば?」って言われて投げてみたら、土岐麻子さんとか一十三十一さんの曲のようなアレンジに近くなってて、当初のイメージとは違ったんですけど、それはそれで自分の好きな、やりたい方向なのですごく気に入ってます。
  • 水口さんに全曲アレンジを委ねていますよね。きっかけは声優の伊藤美来さんに「hello new pink」を提供したことだったそうですが。
  • 伊藤美来「hello new pink」


  • ゆいにし

    伊藤美来さんの担当ディレクターさんが「半熟オーディション」にも関わっていたので、そのときからわたしの存在を知ってて、前の作品も聴いてくれてて。伊藤さんの楽曲のコンセプトが“彼女と面識のない同世代の女性が伊藤美来をテーマに曲を作ったら”というものだったので、そこに合うんじゃないかということで、お話をいただきました。声優さんっていろんな役を演じられるので、役のイメージに当てはめてファンの方は見るけど、わたしは伊藤美来さん自身を曲にしたいと思って書いたんです。<テラコッタのリップ>っていう歌詞がディレクターさんに評価が高かったです(笑)。わかりますか?
  • 色のことですよね。ブラウン系というか、レンガ色みたいな?
  • ゆいにし

    おー!(拍手)。男性はわからない方が多いんですよ。現場では「新手のスイーツか?」って声が上がってました。パンナコッタみたいな(笑)。女子同士でようやく「きゃー! わかります!」みたいな。
  • そうした特徴的なアイテム使いは『She is Feelin’ Good』にも見られますよね。ゆいにしさんは実体験あるいは映画や本から得た“エモい気持ち”をベースにして曲を作るという記事を読んだんですが、このアルバムに関しては7曲通してひとりの女の子のストーリーを描いているんじゃないかと。
  • ゆいにし

    そのとおりです。実体験はほぼゼロですね。
  • 明確にわかったのは、YouTubeで公開されている5本のミニドラマを拝見してからなんですが。あれもゆいにしさんが脚本を書いたんですよね。





  • ゆいにし

    そうです。CDにはそのストーリーを描いた短編小説がついてくるんですけど、それも自分で書きました。ひとりの女の子に特化した作品になってます。
  • 主人公は上京してひとり暮らしをしている女の子ですよね。どうしてこういう内容にしようと?
  • ゆいにし

    前作の『角部屋シティ』が朝から夜までを時系列で描いた作品だったので、その続きを夜にフォーカスして書いてもいいんじゃないか、みたいなアイデアをマネージャーからもらって、それに合う曲を作り始めました。
  • 小説を読むのも好きなんですね。好きな作家は?
  • ゆいにし

    いちばん好きなのは江國香織さんで、結構影響を受けてるんじゃないかなと思います。歌詞にも小説にも。江國さんの小説は主人公の女性がメチャクチャ過ぎるところが好きなんです。「そこまでせんでもよくない?」みたいなところまで行っちゃうんですけど(笑)、このアルバムの主人公もそれくらいまでやろうと思って。
  • 暴れさせてみたんですね。
  • ゆいにし

    だいぶ暴れさせました(笑)。曲というよりミニドラマのほうですけど、最初に関係のある男性が出てきて、ひどいことを言われて出ていって、ぼーっとするんですけど、実はもうひとり関係を持ってる男性がいて、電話がきたら行っちゃうっていう。「えっ、傷ついたのにまた傷つきにいくの?」みたいな。突っ走らせました。
  • 全体に言葉選びが響き重視なのも面白いです。「スカイツリー」の<1week><ピーク><リーク>とか。「町中華」ではラップもしていますよね。ラップも好きなんですか?
  • ゆいにし

    音楽を始めた頃はむしろ嫌いだったんですけど、トラックがシティポップっぽいラッパーとかトラックメーカーが出てきてからだんだん聴くようになりました。言葉の使い方も参考になります。
  • 「ウェイトレス」の<におうパンプスのまま><ワックスもつけずに>あたりの言い回しはすごく気に入りました。退勤後なんだからにおうに決まっているけど、そういう部分は出さないでキレイにまとめがちじゃないですか。その壁を突破して、ちゃんと女性の“生”を描いているなって。
  • ゆいにし

    たぶんその原体験は、中高大と女子校だったことにありますね。特に中高って、思春期に男性の目がないから動物園みたいになるんですよ。「くっせ!」とか言いながら靴下を振り回したりとか(笑)、スカートをバッサバサしたりとか。退勤後はやっぱくさいだろうなと。
  • 女子校でたくさん目にしてきた……。
  • ゆいにし

    女子のくささ(笑)。女の子がいい匂いなんて幻想ですからね、本当に。
  • おっしゃるとおりです。
  • ゆいにし

    「おっしゃるとおり」……。
  • そこは聞き流してください(笑)。何か特別な経験があるとかじゃないですから。「町中華」に出てくる<あなたはわたしの匂いを感じに>っていうのも……。
  • ゆいにし

    それはまた別です(笑)。特別な感情を抱いてる相手の匂いは特別ってことで。
  • この<匂い>は表記も違うし、もっと抽象的な“空気”とか“オーラ”みたいなものに近いだろうと思うんですが、前に<におうパンプス>という表現が出てくることによって、もう一歩深みを感じる効果があると思いました。「Unlucky girl」の<おなかのほくろに気づいた朝>もいきもの感があっていいですね。
  • ゆいにし

    日頃から、女友達に「今、気になってる人がいて……」みたいな話を聞くと「えっ、どこが?」ってエモいポイントをアンケートしたりしてるんです。そうして収集した情報を歌詞に反映させることもありますね。この曲では<コーヒーでも飲んでかない?>もそうです。
  • 歌に出てくるセリフや行動は取材の成果なんですね。
  • ゆいにし

    男の人に部屋に誘われるときの誘い文句でアンケートをとったときに多かったのが、1位「映画観てかない?」、2位「コーヒー(お茶)飲んでかない?」、3位「猫、触ってかない?」でした(笑)。
  • あははははは!(笑)。男性側の意図はバレバレってことですね。
  • ゆいにし

    ちなみに個人的にいちばんグッときたのは、「おいしいカレーの作り方知ってるんだけど、一緒に食べない?」でした(笑)。
  • それは僕も行きます(笑)。胃袋をつかむの大事ですね。男性読者にはいい勉強になりそうです。
  • ゆいにし

    松任谷由実さんとか西野カナさんはマーケティング作詞みたいなことをされると聞いて、ちょっとやってみたいなと思って、ゆるふわマーケティング作詞を始めました。
  • 「フレンド」も<ゲレンデ><デカンタ><イベンター><フライヤー>みたいに響きで揃えた部分も面白いし、<会いにきてほしい いろいろ言わせて>という一節が非常にいいです。

  • ゆいにし

    8割がた文句でしょうね(笑)。メッセージを送っても返ってこないから、もう表に出ろや!ってことです。この曲に限らずアルバム全体、やっぱり同年代の子に響いてほしいので、<ショートメッセージ>と<ショートケーキ>みたいな響きそうなアイテムを入れたり、急にボサノヴァタッチになったりタテノリになったりとか、情緒の揺れを曲調で表現するところにも気を配りました。
  • 「町中華」はタイトルの段階でいい意味での違和感バリバリです。
  • ゆいにし

    家の近くにすごくおいしい町中華があって、そこを曲にしようと思ったのが最初のきっかけです。誰かを待つ場所として喫茶店とかはよくあるんですけど、町中華はあんまりないから、隙間産業的に狙った部分もあります(笑)。
  • 僕は<私の裏メニュー いつでも持ってる/パタンと閉じたのもあなたのせい>というくだりが気に入っています。
  • ゆいにし

    横浜にある第一亭っていう町中華の裏メニューに“パタン”っていうのがあるんです。ラーメンの麺で作った塩ナポリタンみたいな料理で、まわりの人が全員「パタンください」「パタンください」って言うから「何? パタンって」と思って調べたら裏メニューとして存在してるって食べログに書いてあって、わたしも「パタンください」って(笑)。その思い出があって、この<パタン>はカタカナにしたんです。
  • めっちゃ秘話ですね。
  • ゆいにし

    たぶん誰も気づかないと思います。すごくおいしかったです、パタン。
  • (写真を見て)おいしそう! 気になった方は“横浜 パタン”で検索してみてください。「Life Driving Club」は唯一2ビートっぽい曲で、ちょっとピチカート・ファイヴの「スウィート・ソウル・レヴュー」を彷彿とさせますね。

  • ゆいにし

    あー、そうですね。これもアレンジを迷って水口さんにお任せしたんですけど、ピチカート・ファイヴからの影響っていうところでいうと、むしろ「ウェイトレス」の<♪ハッピー・サッド、ハッピー・サッド>っていうコーラスのほうで、こっちは意識したというよりは気づいたら「スウィート・ソウル・レヴュー」っぽいノリになった感じです。
  • 「Drink, Pray, Love!」も途中に4ビートのパートがありますね。

  • ゆいにし

    これも水口さんのアレンジですけど、入れる場所がさすがだなと思いました。
  • 歌詞のストーリーを踏まえていますよね。
  • ゆいにし

    「ここはこうしてください」みたいな要望は最低限しかしなかったのに、ほとんど意図を汲み取ってくださいましたね。「スカイツリー」「フレンド」「Drink, Pray, Love!」の3曲を最初にお願いしたんですけど、デモをもらった瞬間に「これは全部お任せしよう!」って話になりました。
  • <繋がらないWi-Fiも繋いだままに/今までで最高のサヨナラしようよ>というのも、何か背景となるエピソードがありそうですが……。
  • ゆいにし

    街中にいると勝手につながるWi-Fiがあるじゃないですか。
  • 中途半端につながって、かえって不便なやつですね。
  • ゆいにし

    そうそう。あいつがいなければ普通に使えるのに!みたいな、そういう無駄なWi-Fiがつながるっていう状況がきっかけで思いついたフレーズです(笑)。「フレンド」のMVとかミニドラマで相手の連絡を待ってずっとスマホを見てるシーンが多いですけど、そういうつながりもいったん全部切っちゃって、今までの自分とサヨナラしようっていうことを無理やり詰め込んだ1行です。
  • <渋谷は変わる 私は?>というのは、ここ何年か急激に変わっていく渋谷の街を見て思ったことですか?
  • ゆいにし

    何年か前に「渋谷は変わる。あなたは?」っていうでっかい広告があったんですよ(2017年春に渋谷東急東横店に貼り出された東京海上日動の広告)。当時わたしはまだ愛知にいて「上京したいな」って思ってたんですけど、ライブのたびに来てた時期に目にしたその広告にオマージュしました。
  • いろいろネタを仕込んでいますね!
  • ゆいにし

    『角部屋シティ』の「小夜なら花折り」っていう曲では、俵万智さんの短歌を引用してたんですけど、なかなか気づかれなかったんですよ(笑)。あとは……そうだな、「ウェイトレス」の<ソファがわりのベッドでbreakfast/like a ヘプバーン>は『ティファニーで朝食を』の引用ですね。それと、英語詞はほとんど兄に監修してもらいました(笑)。兄は留学経験があって英語の先生もやってるので。「Life Driving Club」では、<kitchen>と<きっちり>、<morning>と<行きたいと“こに”>、<bedroom>と<連れて行く>というふうに英語と日本語で無理やり韻を踏みたくて、めちゃめちゃ兄に相談しましたね。「英語的におかしくない?」とか。
  • お兄さんはなんとおっしゃっていましたか?
  • ゆいにし

    「東大卒のオザケンの英語だって全部正しいわけじゃないし、音楽なんだから歌が良ければいいんじゃない?」って(笑)。
  • 理解のあるお兄さんですね! 聴きごたえのあるアルバムだと思いますし、僕としてはミニドラマをもっと見てほしいなと思いました。
  • ゆいにし

    そうですね。発売されたあとに見ていただくとまた違った感慨があると思います。主人公を演じてもらった中島侑香さんはもともと友達で、彼女も愛知出身なので、思いにリンクする部分があるみたいで。ぜひ上京した女子に聴いてほしいと思います。ちなみにわたしもどこかにチラッと映り込んでいるので注目してみてください。
  • 最後にアルバムタイトルの『She is Feelin’ Good』ですが、主人公はどういう状態で“いい気分”なんでしょうか?
  • ゆいにし

    そこは聴く人の想像に委ねたいです。わたしの友達で来年あたりに上京する子がいるんですけど、「早く東京行っていい感じになりてー」っていうのがその子の口癖で、それが元ネタになってます(笑)。みんなが“いい感じ”になるといいな、っていう思いを込めました。

【取材・文:高岡洋詞】

tag一覧 J-POP ミニアルバム ゆびィンタビュー 女性ボーカル ゆいにしお

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リリース情報

She is Feelin’ Good

She is Feelin’ Good

2020年09月16日

yuinishio

01.スカイツリー
02.ウェイトレス
03.Unlucky Girl
04.フレンド
05.町中華
06.Life Driving Club
07.Drink, Pray, Love!

お知らせ

■配信リンク

『She is Feelin’ Good』
https://va.lnk.to/sheisfeelingood



■コメント動画




■ライブ情報

2nd Mini Album Release Tour
“Feel Good Life”

11/28(土)大阪 歌う魚
11/29(日)愛知 鶴舞KDハポン
12/11(金)東京 下北沢MOSAiC

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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