Editor’s Push 第15回

Editor’s Push | 2021.03.26

日々たくさんの音楽と触れ合っているFanplus Music編集部。
ここでは、編集スタッフがオススメしたい新譜作品をピックアップしてご紹介します。(毎月更新)

2021.3 LINE UP
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SWING
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すりぃ
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ウォルピスカーター
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古川本舗
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ニアフレンズ
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TRiDENT
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あぶらこぶ
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chilldspot
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G over
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ルサンチマン
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SWING
『I AM ME』
jkt
ミニアルバム
2021.03.03
TRIANGLE RECORDS
SWING
『I AM ME』
我が地元・名古屋を拠点に活動するメロディックパンクバンド・SWING。男女ツインボーカルと圧倒的メロディーセンスで、「FREEDOM NAGOYA」に出演するなどライブハウスシーンを賑わせている彼女たちの現在地を色濃く反映しているのが、今回リリースされた2ndミニアルバム『I AM ME』だ。新たな季節の幕開けにふさわしいブライトナンバー「Start together」、ライブでもおなじみのショートアンセム「This story is not over」、<one word>の持つメッセージの強さをマイナーコード×2ビートで訴える「Face yourself」など全7曲。ライブハウス発、生命力と多幸感に満ち溢れたSWINGのグッドメロディーが全国に響き渡る日もそう遠くはないはず。(栄谷)
すりぃ
『HEAUTOSCOPY』
jkt
ミニアルバム
2021.03.03
配信サイトはこちら
すりぃ
『HEAUTOSCOPY』
2018年3月3日に活動を開始したボカロP・すりぃが、3周年記念日にセルフカバーミニアルバム『HEAUTOSCOPY』を配信限定リリース。<Hey!>と威勢よく口火を切る鮮烈な初投稿作品「空中分解」、高速BPMの上に耳ざわりのいいライミングが乗っかった「エゴロック」、米津玄師「ゴーゴー幽霊船」へのオマージュを散りばめたであろう「テレキャスタービーボーイ」、本人歌唱がYouTubeで340万回再生を突破しているディスクチューン「ジャンキーナイトタウンオーケストラ」。ボカロ的王道サウンドを追求しながら、キャッチ―かつセンセーショナルなアレンジのバランス感覚が、シーンにおける彼の存在意義を急速に高めている。“すりぃ”が巻き起こすムーブメントに乗り遅れるべからず。楽曲ごとのMVも要チェック!(栄谷)
ウォルピスカーター
「オーバーシーズ・ハイウェイ」
jkt
配信シングル
2021.03.10
日本コロムビア
配信サイトはこちら
ウォルピスカーター
「オーバーシーズ・ハイウェイ」
2012年より動画投稿サイトで活動を開始、“高音出したい系男子”ウォルピスカーターが、新曲「オーバーシーズ・ハイウェイ」を配信リリース。同曲は、アニメ『デジモンアドベンチャー:』新ED主題歌として放送されている。作曲はボカロPのOrangestarが担当し、作詞はウォルピスカーターと二人の共作。この二人のタッグというだけで胸熱なのに、デジモンの主題歌なんて心躍るしかないのだが、社長の特段高い高音ボイスからの歌始まりで一気に曲に引き込まれること間違いなし。「知らない場所へ飛び込もう!」をテーマに制作され、特別メッセージ性の強い楽曲とのことだが、ポップで空を駆け抜けるようなこの曲は、挑戦への恐怖心に打ち勝ち、未知の世界へ一歩踏み出そうとしている全ての人の背中を押してくれるエールソングだ。(中川)
古川本舗
「yol feat.佐藤千亜妃」
jkt
配信シングル
2021.03.10
Donai Paris
配信サイトはこちら
古川本舗
「yol feat.佐藤千亜妃」
多様な音楽性と、多岐にわたる創作活動をするマルチクリエイター・フルカワリョウによる、曲ごとにフィーチャリングするボーカリストを変え、様々な世界観を表現する音楽プロジェクト。活動を終了していたが、昨年末に5年の沈黙を破り活動再開。今年2月に6年ぶりの新作「知らない」を配信リリースした古川本舗が、復帰第2弾として、ボーカルに佐藤千亜妃を迎えた新曲「yol」をリリースした。古川本舗らしい繊細で優しいメロディに佐藤千亜妃の物憂げで儚い歌声が調和し、エレクトロで幻想的な情景を想起させるサウンドが、夜の切なさを思わせる。若林希望をフィーチャリングしたチルでメロウな「知らない」、今作「yol」、この2曲からも、古川本舗のニュースタンダードな音楽性が感じられ、これからの新たな活動への期待が高まる。(中川)
ニアフレンズ
「瞬間少年ジャンプ」
jkt
シングル
2021.03.10
TRUST RECORDS
ニアフレンズ
「瞬間少年ジャンプ」
TRUST RECORDS所属、大阪のニアフレンズが新体制初となるシングル「瞬間少年ジャンプ」をリリース。爆音ディストーションとえげつない焦燥感の2ビートで突っ走るショートチューン「I WANT YOU LOVE」、愛情の裏返しみたくムカつきながらも激励する「大嫌い」、儚い時間を憂いながら<言葉はいらない>と繰り返すバラード「えいえん」。全3曲、通して約6分30秒の中で、これでもかと愛を叫び続けるシングル盤。なお、MVになっている「I WANT YOU LOVE」は、歌詞カードに歌詞が書かれていない。鼓膜から入って脳裏に突き刺さるその直感的なインスピレーションを感じ取ってほしい。1分あれば伝わる、答えは“アナタの中”にある。このテキストの下に貼ってあるMVを観よ。(栄谷)
TRiDENT
『ADVANCE GENERATION』
jkt
アルバム
2021.03.17
松山制作委員会
TRiDENT
『ADVANCE GENERATION』
前名義の“ガールズロックバンド革命”の活動休止、メンバーチェンジを経て新体制へ。昨年5月1日に“TRiDENT”として再始動した3ピースガールズロックバンドの1stフルアルバム『ADVANCE GENERATION』。これまでの軌跡を未来に繋げる新曲「IMAGINATION」、不条理な現実を風刺しながらハイトーンで駆け抜ける「Dystopia」、初期衝動が詰め込まれた再始動後の初楽曲「Continue」、疾走感の中で2ビートとダンスビートを行き来する「Supernova」など全12トラック。アレンジの端々やボーカリゼーション、アルバムタイトルやMVでのプレイなどから並々ならぬ決意が滲み出ていて、痛々しいほどだ。重めが好きな方は必聴、TRiDENTとしての1年を総括する決定版アルバム。(栄谷)
あぶらこぶ
『navel』
jkt
ミニアルバム
2021.03.17
Eggs
配信サイトはこちら
あぶらこぶ
『navel』
奈良県在住、現役高校生“がれーじばんだー”。主にYouTubeや音楽配信サイトEggsにて楽曲を発表。独学で身につけたというiPhoneアプリ「Garage Band」で制作した楽曲はクオリティが高く、独自性かつ共感性の高い歌詞でSNSを中心に同世代のリスナーから支持を得ている。2021年ネクストブレークが期待されるアーティストの一人。そんなあぶらこぶが、初のミニアルバム『navel』をリリース。春めかしいリード曲「花になる」は、一般的な楽曲の概念に捉われない意外な展開のあるサウンドと奔放な歌詞が面白く、どんどん曲に引き込まれる。哀愁漂う「春眠」、テンポの良い「Think over」、不思議な「宇宙船」、バラード「儚砂」、深さを感じる「あお」と、どの曲も型破りで才能の幅を感じさせる。(中川)
chilldspot
「Monster」
jkt
配信シングル
2021.03.19
RAINBOW ENTERTAINMENT
配信サイトはこちら
chilldspot
「Monster」
chilldspotとはchill , child , spot , potを組み合わせた造語。メンバー全員高校を卒業したばかりの4人組バンド。Spotifyの「RADAR:Early Noise 2021」に選出され注目を集めている。「夜の探検」「ネオンを消して」で衝撃を受けたのだが、今作「Monster」は、価値観を強要する人=“Monster”に対して「その考えは本当に正しいのか?」と疑問を投げかける一方、自分はどうなのか?と自身にも問うメッセージソングとなっており、淑やかな歌声とリズミカルなサウンドでずっしりと訴えてくる楽曲に、更に心を奪われた。ヒリっとした歌詞を、前のめりで力強いバンドサウンドに乗せることで楽曲の重みが増す。改めて、楽曲の世界観、クオリティの高さに感嘆する。(中川)
G over
「花曇」
jkt
配信シングル
2021.03.24
G over
配信サイトはこちら
G over
「花曇」
大阪発4人組ロックバンド“G over”。2021年1月に現メンバーとして結成後、1作目「曙光」のリリックMVをYouTubeに公開し、本格的に活動を開始。公開からわずか1週間で約1.5万再生を突破した。そんな彼らが、2作目として「花曇」を配信開始。ジャズとガレージロックをミックスさせたようなサウンドで、現代社会へストレートに感情をぶつけた「曙光」から一転、今作「花曇」は、ピアノがメインのバラード。春の別れを歌うラブソングにも聴こえるし、身近な大切な人を想像する、共感性の高い歌詞が刺さる。たった2曲で、世界観の振り幅と楽曲の存在感の強さを示すG over。活動歴は2ヵ月だが、絶妙に今の音楽シーンとマッチした複雑かつジャンルレスな音楽性、若い世代に刺さる楽曲は、今後の活躍を期待させる。(中川)
ルサンチマン
『memento』
jkt
ミニアルバム
2021.03.31
配信サイトはこちら
ルサンチマン
『memento』
RO JACKでその存在を知ってからというもの、ライブに足を運んだり、1stデモをタワーレコードの未流通コーナーで手に入れたりしながら追いかけている平均年齢18歳の4ピース・ルサンチマンが、初の全国流通盤『memento』をリリース。ROCK IN JAPAN FES. 2019でド頭に演奏されていた文句なしのリード曲「ニヒリズム」に始まり、洒落たギターリフと挑戦的なアレンジで鷲掴みにされる「アンチドペル」、たっぷりとした間の使い方で切ない情感を歌い上げる「だらしないうた」、ハッとするオープニングから鋭利なリリックをたたみかけ<アイ・サレンダー>と嘆く「メメントモリ」。歌い回しやピッチ、そのプレイスタイルまで型にはまらない、まさにオルタナティブな魅力が光る彼らの名刺代わりの一枚だ。(栄谷)

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